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Botticelli Reimagined@Victoria & Albert Museum [ミュージアム/ギャラリー]

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ボッティチェリの「ヴィーナス」や「プリマヴェーラ」にインスパイアされて製作された絵画はもちろん、映像(イサドラ・ダンカンのダンス映像を含む)、服飾、タペストリー、そして、ボッティチェリとその工房の作品展。印象的なのはこの展覧会のポスターにも使用されているウォーホール作品。他にも、マルグリット、ギュスターヴ・モロー、デュフィ(くださるのであれば、デュフィ作品をいただきたい)、ウィリアム・モリスやラファエロ前派(ラスキン、バン・ジョーンズ、ロセッティ)の作品など。中国のアーティストさんによる、アジア顔の「ヴィーナス」も。ダリの作品(を撮影したもの?)など、ちょっと気持ちが悪いものもあり。
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Delaxroix and the Rise of Modern Art@National Gallery [ミュージアム/ギャラリー]

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前々から行こう行こうと思っていたこちら。21時まで開館している金曜日の今日(4月8日)、行ってきました。チケット+イヤホンガイドで£17.5は高いなあと思うものの、見ごたえがあって満足満足。ドラクロアが19世紀から20世紀初頭の画家に敬愛されていて、印象派、抽象絵画(カンディンスキー)、キュビズムといった絵画の新しい潮流が誕生するのに多大な影響を与えていたことを解き明かす展覧会。

例えば、ドラクロワの花の絵と、それにインスパイアされて様々な画家が描いた花の絵が一つの展示室に展示されていて、影響関係が理解しやすい。その中でも印象的だったのが、ゴッホの"Still Life with Meadow Flowers and Roses"。ゴッホ作品は他にも"Pieta"、"Olive Trees"が他の展示室にあり、ゴッホがいかにドラクロワを尊敬し、特にその色使いに影響を受けたかを納得できる仕組み。ゴッホ以外にも、ドラクロワがアルジェリアで描いた絵と、ルノワールが描いた同様の絵を比較したり(ルノワールが北アフリカの様子を描いているというのが新鮮)、ゴーギャンの絵の背景にドラクロワの絵が描き込まれているのを見つけて、愛情を感じたり。ドラクロワ("Women of Argiers in their Apartment")とテオドール・シャセリオー("Women and Girl from Constantine with Gazelle")がそれぞれ描いたイスラムの女性の絵が並んでいるのを観て、シャセリオーが女性の姿だけを描いている一方、ドラクロワはカーテンが開いたときに、奥で寛ぐ女性が一瞬垣間見えるという仕掛けをしていて、ドラマを感じることができるなど、鑑賞者の視点をよくよく考慮して展示されている。

ナショナル・ギャラリーの前にどーんと貼られているライオンが大迫力のポスター。実際の絵画("Lion Hunt")はかなり小さくてびっくり。でも、小さくてもライオンの躍動感が素晴らしい。というか、ライオンがフォーカスされていて、その動きが目立っている感じ。この辺が、ダイナミックなドラクロワの真骨頂かなと思う一方、"The Lamentation"も、十字架から降ろされたキリストが暗闇の中で白く浮かび上がっている様子が静謐で、新鮮でした。なお、この絵画は画家たちだけではなく、ヘンリー・ジェイムズらの文人も称賛していたらしい。
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Drawing on Childhood@Foundling Museum [ミュージアム/ギャラリー]

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特別展"Drawing on Childhood"目当てでFoundling Museumへ。大半が本の挿絵で、展示数も多くないのですが、私としては好みのセレクションで満足。常設展もざっと観て(前回に行ったときと少し変わっていました)、3階のヘンデルに関する展示の部屋へ。係の方におしえてもらって初めて知ったのですが、この部屋の皮の一人がけソファーは、耳元にスピーカーがあって音楽を楽しめるのでした。ソファーは程よい硬さですわり心地がいいし、立ち上がりたくなくなります。The Beggar's Operaをしばし楽しんで、カフェでお茶。
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"Black Georgeans"@Black Cultural Archives, Brixton [ミュージアム/ギャラリー]

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"Sugar and Slavery" walking tourのときに、BrixtonにあるBlack Cultural Archivesで企画展"Black Georgeans"が行われているという情報を仕入れ、3月1日の午前中にさっそく行ってきました。

1714~1830年にイギリスにいたアフリカ系/カリブ系住人(1780年で約15000人)に焦点を当てた展示。奴隷として搾取された人がいれば、賃金労働者だった人や、ビジネスマンとして成功した人も。他にも、兵士(特に海軍では、比較的平等に扱われていたそう。ナポレオン戦争等で兵士不足だったことも影響しているでしょう)、パブの従業員、芸人、ボクサーと職業は様々。美貌ゆえに社交界でもてはやされた女性もいれば、奴隷商人の父親の事業やプランテーションを受け継いで経済的に成功した人も(ただし、自分が跡取りとして教育を受けるなどしていたときも、母親は依然として奴隷であり、複雑な思いを抱えていたそうです)。

他の国々に比べてイギリスでは、奴隷の身分から脱するのが比較的簡単だったらしいですし、アフリカ系/カリブ系以外のイギリス人とパブで楽しんでいるイラストも当時描かれていますが、それでも、不当な扱いをされることは多かったわけで、それを訴える作品を残している作家たちも。元奴隷の作家であり、反奴隷制主義者として特に有名なのは、Olaudah Equiano(1745-97)。"Sugar and Slavery" walking tourでも、彼の名前は言及されていました。植民地とは異なり、イギリス本国では教会に所属することも可能で、お墓が残っているものの、墓石には名前ではなく"a Black"や"a Drowned Black"としか刻まれないあたりに、差別意識が見られます。逃亡奴隷に関する情報が新聞に載るのも日常茶飯事だったそうで、連れ戻されることも多かったはず。

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このArchivesのあるBrixtonは、ロンドンで治安が悪い場所として必ずと言っていいほど名前を挙げられる地区。でもArchivesは地下鉄Brixton駅からすぐだし、夜に行くわけじゃないしと思いつつ、びくびくしていたけれども、駅も駅周辺も、ArchivesのあるWindrusi Squareもきれいで、とてもいい雰囲気…というようなことをArchivesの受付の方に言うと、Brixtonが変わったのは確かだけど、もともとそんなに危ないところではない、危ないのは隣のStockwellだし、金持ちの多い地域の方が強盗も多いんじゃないか、とのこと。

Brixton出身の有名人といえば、David Bowie。駅のところに彼の壁画があるから、地下鉄に乗る前に見たらどう、と受付の方に言われて行ってみると、彼の死(今年の1月10日)を悼んで添えられたお花やメッセージがまだありました。
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Celebrating Charlotte Bronte + Friday Night Music 11 [ミュージアム/ギャラリー]

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2月26日の夕方もNational Portrait Galleryへ。Portrait Cafeでちょっと休憩して(夕方5時半を過ぎているのに、こんなに明るい!)、まずはCharlotte Bronte展。今年は生誕200周年なので、あちらこちらで記念行事。National Portrait Galleryでも、数は少ないですが、姉妹はもちろん、Charlotteが敬愛していた人たちの肖像画や、子供時代に作った小冊子、書簡、Charlotte自身が描いたミニチュアの水彩画など展示。

そして、Friday Night Music。この日はフランスのシャンソン歌手で、詩の朗読等も行うAnne Pigalleさん。こんなに立ち見が出ることもないなと思うほどの大人気でしたが、正直に言うなら私は苦手。彼女はNational Portrait Galleryという空間に合わないような気がして違和感。いわゆる自然体なのか、作っているのか「?」ですが、茶化したようなアーティスティックな感じが、私としては、もぞもぞ落ち着かない。それに、ピアノの音はきれいに聞こえるのに(というか、ピアニストの方の演奏はとても好き)、彼女の声はマイクを通すと割れる。これも、アルコールの入った頭で、暗いバーみたいなところで聴けば気にならないのかも。ただ、行ったことないですが、興味は持っていたシャンソニエに、私は行かなくてもいいや、と、今日思った次第でした。
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Leighton House Museum [ミュージアム/ギャラリー]

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19世紀の芸術家Frederic Leightonの家で、現在はミュージアム。場所はHolland Parkの傍。今日(19日)は月に一度、21時くらいまで開館している日で、ジャズのコンサートもある…ということで夕方、行ってきました。19世紀末芸術の粋をこれでもかと集めた館。特に圧巻なのは、Arab Hallで壁一面に張り巡らされたタイルはダマスカス、窓の木枠と、窓全体を覆う繊細な格子はカイロのものらしい。晴れた日の昼間にまた訪れて、タイルに光が当たる様子や、格子から日光が入る様子を見たいもの。ちなみに、入場料は£10。コンサートとドリンク(白ワインかオレンジジュース。もちろん白ワインをいただきました)は無料。コンサートは、ドラムとサックスとベースのトリオ。あちらこちらのギャラリーで当たり前のようにコンサートが開かれるロンドンは、やっぱり楽しい。
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Masters of the Everyday & High Spirits@Queen's Gallery [ミュージアム/ギャラリー]

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バッキンガム宮殿に隣接するクィーンズ・ギャラリーで、オランダ絵画を集めた"Masters of the Everyday"展と、Thomas Rowlandson (1757-1827) の風刺画(1作は風刺画ではなく、愛国心を表現したもの)を集めた"High Spirits"展を鑑賞。オランダ絵画はレースや宝石、生地の質感とディテールが素晴らしい。一番の目玉はポスターにもなっているフェルメールの”The Music Lesson" (1662-65)。並み居る作品の中でも一際目立つのはどうしてだろう。レンブラントも他の追随を許さない素晴らしさ。ローランドソンは筆に勢いがあるというか、オランダの巨匠とは違う意味で、高い技術力なのでしょう。それにしても、イギリス王室のギャラリーに風刺画家の作品もあるのにびっくり。さすがに、お下劣なものはなかったです。

…今月14日にで終了するこの2つの展覧会にやっと行けました。いつ行っても大満足な展示を拝めるクィーンズ・ギャラリー。2月のこの時期でも並びました。観光シーズンは言わずもがな。ギャラリーが狭く、入場人数の制限があるため、並んでチケットを購入できても、2、3時間先でないと入場できないのはざら。

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イヤホンガイドを真面目に聴きながら、2つの展覧会を観れば、疲労と空腹。「お腹がすいた」と呟きながらヴィクトリア駅へ向かっていると、ランチにちょうどいい"Take away"を売っている、ちょっとしたマーケットあり! タイカレーの屋台?で"midium hot"とおじさんが言うチキンカレー(£5.5)を買ってみたら、美味。その隣にあった"the hottest"のビーフカレーを食べてみようと、後日、行ってみたら、どこにあるのか分からない。どこだったんだろう。もっとカレー、食べたいんだけど。
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Artist & Empire@Tate Britain [ミュージアム/ギャラリー]

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先日行った展覧会。展示がアイルランド関係から始まっているのがなかなかいいなと思いつつ、印象に残るのはインドに関するもの。1番好きなのはどれ?と言われたら、象牙で作ったインド風のチェスのセット。そういったイギリスから見た植民地や帝国主義を表現する作品に加えて、旧植民地出身のアーティストによる作品も展示しているのも印象的。というか、そうするのが現在では自然な流れなのでしょう。その他、思うところがいろいろあったので図録を購入。よくよく読んで、もしかしたら、また観に行くかも。
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Julia Margaret Cameron展@Victoria & Albert Museum [ミュージアム/ギャラリー]

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19世紀の写真家Julia Margaret Cameron(1815-79)展が今月21日で終わってしまうことに気付いて、2月5日の夕方、ちょいとV&Aに行ってきました。金曜日は22時まで開館しているわけですが、ちょいと行けるところがありがたい。Cameronは本の中でその存在を知って、気になっていたのでした。同時代の有名人TennysonやBrowningの肖像はもちろん、お芝居の一場面などを召使いや友人に演じさせて写真にしているのが面白い。その中でも、女性に男性の役をさせているのが特に。

日本の美術品を紹介するJapanギャラリーも覗いてきました。やはり根付が面白い。煙草入れや印籠を帯からつるして持ちあるときの留め具という実用品でありつつ、緻密な細工が素晴らしい。そう言えば、イギリス人の知人の一人が根付大好きで、スイスに住む根付コレクターを訪れる「根付ツアー」というのを年末にやっていましたが、外国人の視点を通すことでしみじみ日本はすごいと思うものの一つが根付。
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Gillray's Ghost@The Cartoon Museum [ミュージアム/ギャラリー]

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11月19日に拝聴した講演はこちらの展覧会に関係するもの。目玉は講演でも話題になっていて、チラシにも主要部分印刷されている"The Plumb-Pudding in Danger; - or - State Epicures Taing un Petit Souper" (1805)。時のイギリス首相ピットとナポレオンが地球模様?のプディングを食べようとしているところ。ナポレオンが必死の形相で 切り取っているのはヨーロッパ。シェイクスピアのTempestを捩った?"the great Globe itself, and all which it inherit, is too small to satisfy such insatiable appetite"が絵に添えられていて、その支配欲の強さを風刺。

James Gillray(1756/57-1815)のこの風刺画が後の風刺画家を刺激したことは講演でも話題の中心でしたが、今回展示されているものの中で、例えば、Leslie Illingworth(1902-79)の"Full Circle - Glassboro 1967, with apologies to Guillray, 1805"(1967年6月26日のDaily Mailに掲載)は、1960年代の冷戦、中東およびヴェトナムにおける戦争を背景に、当時のアメリカ大統領Lyndon B. Johnsonとソビエト連邦首相Alexei Kosyginを描いています。この二人の政治家はニュージャージーで会談しているので、たぶんその様子。ギルロイの作品もものによってはそうなのですが、かなりお下劣な作品も多々。

ギルロイが生きた1780年代、フランス革命勃発をきっかけに政治風刺画が隆盛を極め、19世紀になってその後を継いだのが、George Cruikshank(1792-1878)ら。その後、ヴィクトリア時代が進むにつれてグロテスクさが影を潜めていく頃の風刺画家の中に、『不思議の国のアリス』の挿絵で有名なSir John Tennielがいます。常設展?の中に、クルックシャンクの"Miss Hibernia at John Bull's Family Dinner"(1799。Hiberniaはアイルランド、John BullはイギリスというかUK首脳部?。当時UKの一部だったヒベルニアが連合王国のやり方に対する疑念と不満を述べている)や、ギルロイの"Tales of Wonder"(1802。当時大流行していたゴシック小説に夢中になっている女性たちをおちょくったもの)もありました。

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こちらのミュージアムに行く前に、Vestry House Museumに行って、Oliver Twistの朗読の続きを拝聴。朗読者は先週とは違う方々でした。内容は、オリヴァーを助けるために、ローズ・メイリーやブラウンロー氏があれこれ相談する場面、そして、フェイギンらはナンシーの様子がおかしいことに気付き始め、ナンシー自身はは恋人ビル・サイクスの目を誤魔化して何とかオリヴァーのために尽力しようとするのだが…というところまで。そして、Foundling Museumのカフェに行き、ビーフシチューでお腹を満たしてから、カートゥーン・ミュージアムへ。
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